「ユーモアと機知」「とらわれない心」「良き友よ」「我が家の掟」「老いの一徹」。
目次に並ぶ言葉だけでも、なんだか普通の夫婦論とは違う本だとわかる。
曽野綾子が、夫である作家・三浦朱門との長い結婚生活を振り返ったエッセイ集である。
タイトルの「ふまじめ」は、いい加減に生きるということではない。世間の「こうあるべき」に必要以上にとらわれず、自分なりのやり方で生きるということなのだと思う。
夫婦だからといって、いつも一緒にいる必要はない。相手を変えようとする必要もない。それぞれが勝手に生きながら、長い時間を共にする。そんな夫婦のあり方が、ユーモアを交えながら描かれている。
そして最後には「老い」や「死」が出てくる。
若いうちは「どう生きるか」が問題になるが、年を取れば「どう老いるか」、そして「どう死に添うか」という問題が出てくる。
真面目に、立派に、正しく生きようとしすぎなくてもいい。
むしろ少しくらい「ふまじめ」に生きたほうが、人間らしく生きられるのかもしれない。
夫婦の話でありながら、人生を少し肩の力を抜いて生きるための本でもあった。

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